頑張らない経営
★本日の言いたいこと★
「頑張らない」経営で創業以来61年間、増収を続ける会社。
しかし一度は「頑張ってみる」「1位になろうと努力する」ことで
この達観が生まれてくるのではないか。
◎───────────────────────────
『日経ビジネス』2009.04.20号のカバーストーリーは
「不屈の理念企業」。
そのなかに、おなじみのケーズデンキ(本社:茨城県水戸市)が
とりあげられていた。
▼株式会社ケーズデンキ
http://www.ksdenki.com/
しかも、こんな驚きの見出し!
「頑張らない」経営で61年間増収
少々目を疑ったが、この会社、創業以来、一度も売上高が、
前年のそれを下回ったことがないそうだ。
しかも、「頑張らない」「1位にならない」という経営理念で。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
加藤修一社長の発言には、いくつか注目すべき点がある。
「1位を占めた会社はやがて力を失っていく」
たしかに、一時は業界首位であった会社が、
その後新興勢力の追撃を受け、
その地位を失っていくのはよくある話だ。
「無理をすると確かにプラスもある。
しかし、マイナスがむしろ大きい」
成長のために社員にノルマを課すと、
社員が無理に売上を上げようとして、
お客様に余計なものまで買わせるようになる。
お客さまが「こんなものを買わされた」と感じれば、
そのお客様は二度と来店しようとはしない。
つまり、「無理をすること」「頑張ること」には
それなりに副作用がある、というのだ。
だから無理をしないで、1位を目指さないで、
「顧客の求めるものを素直に提供する」ことに徹して、
地道に成長していこう、というのが加藤社長の考えのようだ。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
ケーズデンキは昔、「カトーデンキ」という社名で、
茨城県内を中心に展開する地方の家電量販店だった。
宇都宮のコジマ、前橋のヤマダ電機とともに、
YKKなどと呼ばれた時代もあって、
一時は北関東地域で激烈な低価格競争を展開した。
しかし、そのうち、ケーズは他の2社と明らかに方針を転換する。
多店舗展開や全国展開のスピードも他2社に比べると遅く、
ポイントカードを導入せず、現金値引きの方針をとった。
その結果が現在までの「着実な成長」なのだが......、
「頑張らない」とは言っても、テキトーにやっていたのでは
61年間の成長は手に入れられない。
一度は「頑張ってみる」「1位になろうと努力する」ことで
この達観が生まれてくるのではないか、と私は思う。
とくに、これまでなかなか「頑張る」機会を得られていない
最近の若者には、この点、注意が必要であるような気がする。
◆ ◇ ◆ ◇ ◆
追記:
新学期の授業が始まり、ゼミの学生13名がやってきた。
彼らへの期待もこめて、今後やってもらうことを説明し、
一緒に勉強する4年生からも激励と歓迎のメッセージを
言ってもらった。
たったそれだけだったが、翌日になったら、
男性ばかり3名が、ゼミの履修登録を取り消した。
「自分の思っていたことと違った」
「自分はついていけそうにないと思った」
そのような理由を私に告げた。
「頑張らない学生生活」を送ろうとするのだろうと思うが、
そんなことで一般社会がわたっていけるのか、と、
かなり不安になってしまった。
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